ねりま防災カレッジ中高層住宅向け講習会で講演
練馬区防災学習センター主催の中高層住宅向け防災講習会(9月7日、11日、13日)で昨年に続き、講師を務めました。今年のテーマはマンションの「設備の防災対策」と災害時のエレベータの落とし穴、「閉じ込めた対策」です。前半の設備の防災はややもすると忘れられがちな対応ですが、給排水設備のように損傷すると生活継続ができなくなる私たちにとって非常に影響が大きい問題です。このことを共有し、その対応策を考えました。後半はエレベータの閉じ込め対策についてです。2009年に地震時管制運転機能が義務化され、一件安全性は高まったように見えますが、この機能があるから絶対閉じ込めがないとは言い切れません。またかご内のインターホンがいつでも監視センターと通話ができるというのは幻想です。通信障害が発生した場合、かごの中から外部に閉じ込め等の緊急事態を知らせたくても、知らせることができない事態が発生する可能性があるのです。これらの問題について講習会では、かごの中のグループとかごの外のグループに分かれ、エレベータに閉じ込められた際、それぞれがどう対応すればよいのか。また平常時から閉じ込めリスクを回避するためにどのような対策をとればよいのか、ワークショップ形式で実戦さながらに体験し、有効な対応策を参加者で共有しました。
★エレベータ閉じ込めなんてないだろうと考えるのは安易すぎます。直下型地震など広域災害の場合にすぐに救助に来られなかったり、状況によっては数日間も閉じ込められる可能性すらあるのです。身近に潜む危険ですが、なかなか真剣に考える機会は少なく、今回の講習会はマンション居住者の立場でエレベータのリスクを一緒に考えるよい機会になりました。