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沖縄管理不全マンション報告

投稿日:2019年06月14日

2009年にバルコニーが崩落し、問題になったマンションがあった。新聞でも報道され、話題になったところを訪ねた。崩落から10年、そのまま放置されていたが、今年3月になってようやく解体工事に着手し、今月工事が終わり、解体が実現した。ここの場合、所有者の連絡が取れたことから、所有者により解体になったものだが、管理組合がなく、区分所有者への連絡に時間がかかったというものだが、それにしても解決までの長い道のりであったと感じさせられた。まずはよかったと、言うことになるのだが、問題はこれで終わりではなかった。解体されたマンションを含め4棟がほぼ同時期に建築され、残された3棟が、崩落したA棟に劣らないほどの相当な管理不全状態であったからだ。バルコニーに手摺がない状態、バルコニーの崩落を防ぐためのブロック塀で先端部分を支えた状態、腰壁が崩落した屋外階段、外壁の剥落、降雨時の共用廊下1階部分への激しい漏水など、普通のマンションでは考えられないことばかりだ。こうした状況でありながら、今も居住者がいることに驚かされる。A棟バルコニーの崩落の直接の要因は沖縄海洋博の建設ラッシュの時代に、塩分を含んだ海砂が使用された施工不良ということは事実だが、全く同じ環境にある他の棟でも、早く対応をとらないと、たいへんな事故が起きないとも限らない。ここに居住する方に話を聞くと、怖いと感じないともいう。慣れっこになっていると恐怖感がなくなるということも異常な事態だ。一日も早い対応が望まれる。

■写真左:解体されたA棟跡地。左の建物はバルコニー手摺がない状態のB棟/写真右:外階段の腰壁が崩落した状態のB棟

 

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