マンションでの雪かき対応
公益財団法人まちみらいニュース第201号コラム:「マンションよもやま話」でマンションでの雪かき対応を紹介。
既に北日本や日本海側では大雪の被害が報道されていますが、首都圏でも雪の便りを聞く時期になりました。「マンションの雪かきは誰がするの?」というテーマで週刊誌のインタビューを受けてアドバイスしたのが早10年前。首都圏では冬でも積雪になることは少なく、忘れがちな管理対応の一つです。管理会社がやってくれると思う(期待する)のが心情ですが、大雪の早朝や夜間に管理員出勤することは不可能ですし、そもそも管理委託契約にもありません。では誰が雪かきするのかといえば、「マンションに居住する人」がやらざるを得ないのです。これは大規模な地震など災害が発生した場合と同様で、積雪対応(雪害)は災害の一つと考えるとわかりやすいでしょう。
雪かき用のスコップやスノーダンプ、撒くだけで雪が溶ける融雪剤などの積雪対応グッズは雪が降り始めてから調達しようとしても首都圏のホームセンターなどでは在庫も少なく、売り切れ続出となることが想定されます。それゆえ、管理組合(または防災会)として雪かき用の備品を日頃から備蓄しておくことが必要です。また早朝の積雪時など管理会社に頼れない場合に、誰がどのように雪かきを指示し、実際に誰が対応するのかなど管理組合内でのルールや役割分担を平常時から検討しておくことも重要です。備品の収納場所や開けるための鍵の保管者など予め確認しておくことも必要です。既に「災害対応マニュアル」がある管理組合でしたら、マニュアルの一部に積雪対応に関する項目を加えるのがよいでしょう。
※雪かきする場合、転倒や上層階から氷柱(つらら)や雪の塊が落下することがあるので、足元は滑りにくい靴にヘルメット着用など万全の態勢で対応するようにしましょう。